広告の内容とは違う包茎手術をされ高額な契約をさせられた―。このような消費者の苦情にもとづき東京都は東京都消費者被害救済委員会に「高額な包茎手術の契約に係る紛争」の処理を付託した。同委員会は申立人である消費者及び事業者から事情を聞き紛争解決を行うこととなった。
広告と違う高額手術
この紛争の申立人は3人。15万円程度で包茎手術ができるとする雑誌やインターネットの広告を見て包茎手術クリニックへ行った。しかし広告とはかけ離れた高額な治療費を請求されたり手術前の説明にはなかった治療を次々と押し付けられるなどトラブルに巻き込まれたという。申し立ての相手は医療機関3診療所(クリニック)と信販会社2社。
コラーゲン注入などで100万円、分割手数料40万円
申立人のひとり20歳代学生は予約した日にクリニックへ行くと「手術はできるが痛みがあるかもしれない。基本手術が25万円、癒着していた部分を剥し、9ccコラーゲンを打てば手術後痛まない。1cc12万円で最低2ccは必要」と言われたので痛みを避けるためコラーゲン6ccを注入した。痛み止めにかかる費用は広告の料金に含まれていなかったことになる。最終的に治療費は100万円になったので分割払いしようとしたが分割手数料が40万円になることを手術後に聞かされたという。この申立人は減額を求め、信販会社Iには支払い停止を求める通知をした。クリニック側は何度も説明し納得の上で手術したので減額には応じられないと主張している。
手術台の上で説明、冷静な判断できず
20歳代給与生活の申立人は受付後すぐに手術台に乗せられた。そこで手術痕が目立つ数枚の写真を見せられ、「15万円だとこんな感じになる。」「カントン包茎の人で200万円以上かければこの写真のような仕上がりになる。」「50万、100万、150万、200万円のコースがある。」と説明された。さらに「ほとんどの人は、一生に一度の事だから一番高いコースにしている。」「安いコースは見た目も悪く、綺麗にできないので高いコースがいい。」「フォアダイス(皮膚腫瘍)は取っておいた方が良い。」「お金はローンを組めば大丈夫」などと言われたが説明は十分ではなかったという。
この申立人は手術台の上にいたため冷静な判断ができないまま手術に承諾。しかし頼んだ覚えのない手術をされその結果治療費が約200万円となってしまった。クリニック側は約45万円に減額すると回答したが納得できず紛争となった。
効果の実感なし、手術代は10倍以上
もうひとりの20歳代の申立人はクリニックでの問診後、カウンセラーから真性包茎と言われた。真性包茎は保険が適用されるがその説明はなかったという。手術後の痛み緩和と亀頭強化のためとして1cc12万円のコラーゲンを4本注入されたが効果は実感できなかった。広告の10倍以上の治療費にもなっとくができずクリニックに減額を求め信販会社には支払い停止を求める通知をした。クリニック側は約87万円に減額すると回答したきたが納得できず紛争となった。
手術前の説明不足、メリットばかり強調
医療行為を受けようとする者に対しては手術前にその手術の内容、手術に伴うリスク、料金等について十分な説明をする義務がある。しかしこの一連の紛争では手術前の十分な説明がなかったようだ。今回のクリニックの広告は割安感やメリットばかりを強調し消費者に誤解を与えやすい内容となっているように見える。また手術後の痛みを強調したり、いきなり手術台に乗せ手術に失敗した写真を見せるなど患者の恐怖心を煽り高額な支払いに応じさせようとしてはいなかっただろうか。
包茎手術の相談件数は増加
東京都で包茎手術に関連した相談件数は平成19年度では39件。平成15年度の23件から上昇傾向にある。
2008年01月09日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/77453373
この記事へのトラックバック
http://blog.seesaa.jp/tb/77453373
この記事へのトラックバック



